「ブルース・スプリングスティーンが“神”ではなくなったと人々が思ったとき、どうか神が彼を守ってくれるように… 彼らは手のひらを返すだろうし、彼がそれを乗り越えられることを願っている」

- 1940年10月9日~1980年12月8日
- イギリス出身
- ミュージシャン、作詞作曲家、平和活動家
- ロックバンド「ザ・ビートルズ」の創設メンバーとして世界的な名声を得た。解散後もソロアーティストとして活動し、『Imagine』などの楽曲で反戦と平和を訴えた。音楽と社会運動の両面で20世紀の文化に大きな影響を与えた。
英文
“And God help Bruce Springsteen when they decide he’s no longer God… They’ll turn on him, and I hope he survives it.”
日本語訳
「ブルース・スプリングスティーンが“神”ではなくなったと人々が思ったとき、どうか神が彼を守ってくれるように… 彼らは手のひらを返すだろうし、彼がそれを乗り越えられることを願っている」
解説
この言葉は、名声の不安定さと、世間が持つ偶像崇拝の危うさを鋭く指摘したものである。ジョン・レノンはここで、ブルース・スプリングスティーンのようなカリスマ的存在が、時に神のように崇められ、やがて期待から外れた瞬間に激しく批判されるという、大衆心理の残酷な側面を語っている。この発言には、レノン自身が同じ道を歩んできた者としての共感と警告が込められている。
ビートルズもまた、世界的な熱狂の中でアイドル的存在として祭り上げられた後、発言や行動を巡って手のひらを返される経験をしてきた。とくに「イエスより人気がある」発言に対する反発などは、その典型である。レノンはこうした経験を踏まえ、有名人に対する過剰な期待と失望のサイクルがいかに破壊的であるかを警戒している。
この言葉は、現代のメディア社会やSNS時代の「炎上文化」にも通じる。人々が誰かを持ち上げ、やがて叩くという構造は、いまも繰り返されている。レノンのこの発言は、他者を偶像化する前に、同じ人間としての弱さや限界を理解し合うべきだという、深い人間観を内包している。名声の裏側にある孤独と傷を見逃さずにいることの大切さを教えてくれる一言である。
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