「音楽はすべての人のものだ。所有権があると思っているのは出版社だけだ」

- 1940年10月9日~1980年12月8日
- イギリス出身
- ミュージシャン、作詞作曲家、平和活動家
- ロックバンド「ザ・ビートルズ」の創設メンバーとして世界的な名声を得た。解散後もソロアーティストとして活動し、『Imagine』などの楽曲で反戦と平和を訴えた。音楽と社会運動の両面で20世紀の文化に大きな影響を与えた。
英文
“Music is everybody’s possession. It’s only publishers who think that people own it.”
日本語訳
「音楽はすべての人のものだ。所有権があると思っているのは出版社だけだ」
解説
この言葉は、音楽の本質と商業主義との対立を鋭く突いた発言である。ジョン・レノンは、音楽とは誰もが共有できる感情や表現の媒体であり、本来は所有されるべきものではないと主張している。彼のこの発言は、芸術の自由な流通や表現の普遍性を重視する姿勢を明確に示している。
1960年代から1970年代にかけて、音楽業界は急速に商業化が進み、著作権や印税をめぐる問題が多く表面化した。特に、アーティストの創作物がレコード会社や出版社に過度に支配される状況に対して、多くのミュージシャンが不満を表明した。レノンのこの言葉も、そうした状況に対する反体制的な立場からの批判と受け取れる。
現代においては、ストリーミングサービスやSNSによって音楽の共有が容易になった一方で、クリエイターの権利とユーザーの自由とのバランスが引き続き問われている。この発言は、音楽が資本や契約によって囲い込まれるべきではなく、感動やつながりを生み出す公共財として捉えられるべきであるという思想を体現している。芸術の自由と所有の境界に一石を投じる発言として、今なお深い意味を持つ。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?
申し込む
0 Comments
最も古い