ルキウス・アンナエウス・セネカの名言・格言・警句150+選

- 紀元前1年頃~紀元65年
- ローマ帝国出身
- 哲学者、政治家、劇作家、倫理思想家
- ストア派哲学の代表的人物として知られ、道徳と内面の自由を重視する思想を展開。皇帝ネロの教育係を務めた後、政治から退き著述に専念し、多くの書簡や悲劇作品を通じて後世の倫理思想やキリスト教思想にも影響を与えた。
- 「勇敢な人々は逆境を喜ぶ、それは勇敢な兵士が戦争において勝利するのと同じである」
- 「時は真実を明らかにする」
- 「自分を安全に保つことは、自分を埋めてしまうことを意味しない」
- 「癒やしを望むことは、常に健康の半分である」
- 「貧しさと正しく折り合いをつけた者は、裕福である」
- 「たとえ劣った著者であっても、その一節が優れていれば、引用することを私は決して恥じない」
- 「嵐の中でこそ、操縦士の真価がわかる」
- 「生きている限り、生き方を学び続けよ」
- 「愛の本質は、霊的な炎である」
- 「人生は劇のようなものだ。重要なのは長さではなく、演技の優秀さである」
- 「貧しいのは、持たざる者ではなく、より多くを欲する者である」
- 「重要なのはどれほど長く生きたかではなく、どれほど良く生きたかである」
- 「人間の心にあるどんな悪しき傾向も、鍛錬によって克服できないほど強力ではない」
- 「家を出たときと同じ精神の状態で帰宅することは決してない。心の平穏を得ていたところに何かが乱れ、追い払っていたものが再び姿を現す」
- 「時として、生きるということさえも勇気の行為である」
- 「自分のために生きたいのなら、他者のために生きなければならない」
- 「文体にあまりに細心な著者は、その精神が軽薄であり、内容が薄いと見なしてよい」
- 「成功は、最も冒涜的な犯罪さえも神聖なものにしてしまう」
- 「期待することは生きることへの最大の障害である。明日を待ち望むことで、今日を失ってしまう」
- 「計画が失敗するのは、目的がないからである。どの港に向かうのかを知らなければ、どんな風も順風とはならない」
- 「どの港に向かっているのかを知らなければ、どんな風も順風にはならない」
- 「成功は人々が思うように貪欲なのではなく、取るに足らぬものである。だからこそ誰も満足しないのだ」
- 「人々と共に生きるときは神が見ているかのように、神に語るときは人々が聞いているかのようにせよ」
- 「人類の多くは、罪にではなく、罪を犯した者に対して怒っている」
- 「真の悪が何かを教えようか?それは、いわゆる悪と呼ばれるものにひれ伏し、それらに対して私たちの自由を明け渡すことだ。本来なら、どんな苦しみにも立ち向かうべきなのに」
- 「教訓に従うなら道は長いが、模範に従うなら道は短い」
- 「不正に築かれた王国は決して長続きしない」
- 「貧困はいくらかを求め、贅沢は多くを求め、貪欲はすべてを求める」
- 「犯罪も成功すれば、美徳と呼ばれる」
- 「私たちを害するものよりも、私たちを脅かすものの方が多い。そして私たちは、現実よりも予期によって苦しむことの方が多い」
- 「私にとって、悩みのない日は一度として訪れたことがない」
- 「物事が困難だから挑まないのではない。挑まないから困難なのだ」
- 「自由が近づくとき、人は老いていても勇敢になる」
- 「人は、自分が惨めだと思う分だけ惨めである」
- 「逆境の重圧は、勇敢な者の心を揺るがさない……それは外的状況よりも強靭である」
- 「たとえ不作であっても、種をまかなければならない」
- 「最も強い者とは、自分自身を支配している者である」
- 「言葉が堕落すれば、心もまた堕落する」
- 「恐れのあるところに、幸福はない」
- 「すべての芸術は、自然の模倣にすぎない」
- 「知恵は教訓の中にではなく、生き方の中にこそ現れる——それは精神の強さと欲望の制御に表れる。知恵は語るだけでなく行うことを教え、言葉と行動とを一致させることを教える」
- 「敵意を過度に恐れる者は、統治するにふさわしくない」
- 「手に入れてから後悔するようなものを、望んではならない」
- 「もし汝が真の人間であるなら、大いなることに挑む者を称えよ、たとえ彼らが失敗したとしても」
- 「自らの激しさを抑えられぬことこそが、若さの欠点である」
- 「貧しくあることの高貴な在り方というものがある。それを知らぬ者は、決して富めることもない」
- 「深い悲しみは、それだけで自然に終わるものではない」
- 「どの港を目指すのかを知らぬ者にとっては、どんな風も順風である」
- 「他人に善をなす者は、自らにも善をなしている」
- 「欲望をよく制御することこそが、自由の大部分を占める」
- 「自らの良心の鞭に打たれる者ほど、厳しく罰せられている者はいない」
- 「恩知らずであるのは他人の過ちだが、与えないのは私自身の過ちである。感謝する人を一人でも見つけるために、私は多くの恩知らずにも施すつもりだ」
- 「『かもしれない』は悪くない。しかし『しなければならぬ』こそが主人である。報いを求めずに正義を示すことが、私の義務である」
- 「わずかな土地や少しの金をもらえば、私たちは友人に感謝する。しかしこの大地の自由と支配、そして私たちの存在、生命、健康、理性といった偉大な恩恵については、私たちは何の恩義も感じていないかのように振る舞う」
- 「恩を施すことと同じくらい、恩を認めることにも偉大な精神が必要である」
- 「誇示と高慢さを伴って与えられるものは、施しというより野心である」
- 「それを自然と呼ぼうと、運命と呼ぼうと、幸運と呼ぼうと、それらはすべて同じ一なる神の名である」
- 「私たちが最期と恐れるその日は、永遠の誕生日にすぎない」
- 「すべての支配は、より大いなる支配に従わねばならない」
- 「神が自らの業に目を向けるとき、注視に値する光景がここにある。神にふさわしい、等しき存在を見るがよい――それは、不運と闘う勇敢な人間である」
- 「物事が困難だから挑まないのではない。挑まないから困難になるのだ」
- 「慎みは、法律が禁じていないことすら禁じる」
- 「状況が求めるものを欲するように、心を鍛えよう」
- 「信じてほしい、建築家も建設者もいなかった時代こそ、幸福な時代であった」
- 「大きな力を持つ者は、それを慎み深く用いるべきである」
- 「格言や金言は非常に重みを持つ。手元にあるいくつかの有益な教訓の方が、どこにあるかもわからぬ大量の書物よりも、幸福な人生をもたらす力がある」
- 「宝石は摩擦なくして磨かれず、人もまた試練なくして完成されることはない」
- 「偉大な天才であって、いくらかの狂気を帯びていなかった者など、これまでに存在しなかった」
- 「恥は、法律が禁じていないことすら抑制することがある」
- 「怒りに対する最大の治療法は、時間を置くことである」
- 「いかなる努力も惜しまず、何らかの才能によって自らを際立たせよ。ただし、一つの分野にのみ没頭してはならない。あらゆることについて明確な理解を得るよう努めよ。どんな学問も完全に捨ててはならない。なぜなら、学問とは本来一つのものであるからだ」
- 「自分を笑う者は、誰からも笑われることはない」
- 「不幸を前もって予期するほど惨めで愚かなことはない。訪れてもいない災いを待ち構えるとは、何という狂気だろうか」
- 「人間の弱さを持ちながらも、神のような安心を内に備えていること――それこそが真の偉大さである」
- 「すべての残酷さは、弱さから生まれる」
- 「危険に常にさらされていれば、やがてそれを恐れなくなるようになる」
- 「剣が人を殺すのではない。それは殺す者の手にある道具にすぎない」
- 「戦争においては、次点に賞はない」
- 「愛されたいと望むなら、まず愛しなさい」
- 「巨万の富は、偉大なる奴隷状態である」
- 「止めることができるのに犯罪を阻止しない者は、それを助長しているのと同じである」
- 「繁栄のただ中にあって節度を保つ心こそ、偉大な心である」
- 「誰かに激怒しているときには、その人がその口論の最中に死んだら、自分が何を思うかを考えてみよ」
- 「もちろん、何も知らないよりは、役に立たないことを知っている方がよい」
- 「勇敢な者は自由である」
- 「罪ある者は皆、自らの処刑人である」
- 「賢者になった者に、偶然による者はいない」
- 「医者は狂人の無節制に腹を立てたり、熱に浮かされた患者に罵られても気を悪くしたりしない。賢者もまた、すべての人々を医者が患者に接するように扱い、彼らをただ病んだ者、取り乱した者として見なすべきである」
- 「奴隷となる者は少ないが、奴隷であろうとする者は多い」
- 「自分より恵まれた者の多さに目を向けよ、だが同時に、自分より不遇な者の多さも思い起こせ」
- 「真の称賛はしばしば卑しき者にも与えられるが、偽りの称賛は強き者にしか与えられない」
- 「ある者には罰、ある者には贈り物、そして多くの者には恩恵となるものがある」
- 「裁こうとするなら、まず調べよ」
- 「自然が求めるものは手に入りやすく、すぐそばにある。私たちが汗水を流すのは、余計なもののためである」
- 「未来を案じる心は、常に不幸である」
- 「怒りを抑えなければ、それはしばしば怒りを引き起こした被害以上に、私たち自身を傷つける」
- 「これほど早く人の反感を買うものは、悲しみをおいて他にない。新しいうちは慰める者も現れるが、長く続けば嘲られる――それも当然のことだ」
- 「自分の言ったことを振り返るとき、私は口のきけぬ者がうらやましくなる」
- 「耐えるのが最もつらかったことは、思い返すときに最も甘美である」
- 「偉大さの高みに至る道は、険しく荒れている」
- 「分かち合われない所有物には、喜びはない」
- 「すべてのこと、特に自分自身に関わることについては友に相談せよ。自己愛が判断を曇らせるところに、友の助言は有益となりうる」
- 「夜は悩みを消し去るどころか、かえってそれらを浮かび上がらせる」
- 「真の友情の最も美しい資質の一つは、理解すること、そして理解されることである」
- 「贈り物の本質は、何を与えたかではなく、それを与えた者の意志にある」
- 「健康とは、人生のあらゆる楽しみに命を吹き込む魂である。健康なくしては、それらは色あせ、味気なくなる」
- 「裁こうとするなら、まず理解せよ」
- 「私は、自分の行いも思考も、全世界がそれを見ることになり、読み取ることができるかのように律して生きよう。なぜなら、隣人に何かを隠したところで意味はない。私たちの心を探る神の前では、あらゆる秘事がすでに明らかだからだ」
- 「必要となる前に苦しむ者は、必要以上に苦しむことになる」
- 「どれほど多くを持っていようと、何の違いがあるだろう。持たぬもののほうが、はるかに多いのだから」
- 「人がいるところには、必ず親切の機会がある」
- 「なぜ私は、見せびらかすための善ではなく、心から感じられる本当の善を求めないのか?」
- 「私たちは実際に傷つくよりも、恐れることのほうが多い。そして現実よりも想像によって多く苦しんでいる」
- 「自らは危険を負わずに行動を勧めてくる者には、用心せよ」
- 「天才は常に最初に最高を出し切り、慎重さは最後にそれを発揮する」
- 「貪欲にとっては、自然界すべてでさえ足りない」
- 「人生を嘆くより、笑い飛ばすほうが人としてふさわしい」
- 「人生は、よく生きられさえすれば、それだけで十分に長い」
- 「幸運に値しない者ほど、それを強く望むものだ」
- 「物語がそうであるように、人生もまた同じだ。大切なのは、その長さではなく、いかに良く生きられたかである」
- 「運命が高く持ち上げたものは、落とすために持ち上げられたにすぎない」
- 「この世でもっとも勇ましい光景は、偉大な人物が逆境と戦っている姿を見ることである」
- 「怒りを遅らせることが、怒りに対する最良の解毒剤である」
- 「争いは、一方が離れればすぐに終わる。戦いは、二者がいて初めて成立するのだから」
- 「死は、ある者にとっては願いであり、多くの者にとっては救いであり、すべての者にとっては終わりである」
- 「真の知恵は、永遠に善であり続けないものを善とは認めず、自らの内にある幸福だけで満足できる者以外を幸福とは認めず、自分自身を支配できない者を偉大とも強大とも認めない」
- 「どこにでもいる者は、結局どこにもいない。四六時中旅ばかりしている者は、多くの知人を得ても、真の友は持たない」
- 「いかに偉大にされた者であっても、最も卑しき人間の助けや奉仕を必要とし、その力や冷酷さを恐れなければならないことがある」
- 「私たちはしばしば一つのものを望みながら、別のものを祈り求める。神々にさえ真実を語らないのだ」
- 「偉大な精神は、それ自体が偉大な富となる」
- 「真理の範囲の外に押しやられた者は、誰であれ幸福にはなれない。そしてその外に出る道は二つある――嘘をつくこと、あるいは嘘をつかれることだ」
- 「多くの人にとって、富を手に入れることは悩みを終わらせるのではなく、それを別の形に変えるだけである」
- 「偉大さを好まず、過剰よりも節度あるものを選ぶこと――それこそが偉大な精神の証である」
- 「その罪によって利益を得た者こそが、その罪を犯した者である」
- 「罪人にとって最初にして最大の罰は、罪を自覚する良心そのものである」
- 「他人の中に責めるものは、誰の心にも自らのうちに見いだせるものである」
- 「不幸を勇気をもって耐える術を知る者ほど、世に称賛される者はいない」
- 「善き人に降りかかる不運は、彼らの顔を天に向けさせ、悪しき者に訪れる幸運は、彼らの顔を地に伏せさせる」
- 「真に人生の味を知る者は、それをいつでも喜んで手放す覚悟のある者だけである」
- 「真なるものは、私のものである!」
- 「心は、長く学び続けてきたことを手放すのに大きな困難を伴う」
- 「危険が目前に迫ると、人の恐れは軽くなる」
- 「私たちは、受けたいと思うように与えるべきである――快く、素早く、ためらわずに。なぜなら、手にくっついたままの施しには、恩恵としての美しさがないからだ」
- 「私たちが先延ばしにしている間に、人生はあっという間に過ぎ去っていく」
- 「他人によって語られたものであっても、それが良い言葉であれば、それは私のものだ」
- 「人々が汗を流すのは、不要なもののためである――その不要なものが、我らのトガを擦り切れさせ、我らを野営の中で老いさせ、我らを異国の岸へと打ち捨てるのだ」
- 「怒りとは、崩れ落ちる廃墟のようなもので、それが倒れかかるものを壊すと同時に、自らも破壊する」
- 「逆境によって人は賢くなり、繁栄は正しさへの感覚を失わせる」
- 「家柄を誇る者は、自分が他人に負っているものを自慢しているにすぎない」
- 「私たちが気にかけるべきは、どれほど長く生きたかではなく、十分に生きたかどうかである」
- 「真の幸福とは、不安に満ちた未来への依存をせず、今この瞬間を味わうことである」
- 「権力を志す者が最初に学ぶべき技は、憎悪に耐えることである」
- 「十分に学ばれていないことは、何度繰り返しても繰り返しすぎることはない」
- 「罪を犯さぬよう自ら望んでいるのか、それとも罪を犯す知識がないだけなのか――この違いは極めて大きい」
- 「自分が健康なときには、誰もが病める人々に良い助言をするものだ」
- 「人生とは戦である」
- 「幸福な人生とは、自らの本性に従って生きられた人生である」
- 「軽い悩みは語られるが、重い悩みは言葉を失わせる」
- 「繁栄の中にある善きものは望まれるべきだが、逆境の中にある善きものは称賛されるべきである」
- 「語るのではなく、舵を取らねばならぬ」
- 「人は誰しも、判断することよりも信じることを好む」
- 「困難が精神を鍛えるように、労働は身体を鍛える」
- 「すべての行いを、他人の目が見ているかのようにせよ」
- 「重要なのは量より質である」
- 「一つの罪は、さらなる罪によって隠さねばならなくなる」
- 「成功し、幸運に恵まれた犯罪は、美徳と呼ばれる」
- 「悲しみを見せることの方が、悲しむことそのものより多くを求められる。自分一人で本当に悲しむ者が、どれほど少ないことか」