「私は芸術家になりたいのです……フィルムに焼きついた媚薬のような存在じゃなくて」

- 1926年6月1日~1962年8月5日
- アメリカ合衆国出身
- 女優、歌手、モデル
- 1950年代を代表するセックスシンボルとして世界的な人気を誇り、『七年目の浮気』『お熱いのがお好き』などで知られる。その華やかな魅力と謎めいた私生活により、死後もなおポップカルチャーの象徴として語り継がれている。
英文
“I want to be an artist, not… a celluloid aphrodisiac.”
日本語訳
「私は芸術家になりたいのです……フィルムに焼きついた媚薬のような存在じゃなくて」
解説
この言葉は、「セックスシンボル」として消費されることに対する葛藤と、表現者としての真剣な自己追求の意志を鋭く表した名言である。「celluloid aphrodisiac(フィルムに焼きついた媚薬)」という比喩には、映画のスクリーン上で性的魅力ばかりが強調され、本質的な才能や芸術性が見過ごされてしまう苦しみが込められている。それに対し「artist(芸術家)」という言葉は、自分の内面から湧き上がる創造と真実を表現したいという強い願いを示している。
マリリン・モンローは、世界的なセックスアイコンでありながら、アクターズ・スタジオに通うなどして本格的な演技の力を身につけようと努力していた。しかし世間や業界は、彼女の外見や色気ばかりを評価し、彼女が真に求めていた「芸術家」としての評価をなかなか与えなかった。この名言は、そうした彼女の内なる叫びであり、「見られる存在」から「表現する存在」への転換を求める真剣な表明である。
現代でも、見た目やイメージで判断されることに悩む人は多い。この言葉は、本当に大切なのは「どう見られるか」ではなく「何を表現したいか」ということを力強く訴えている。表層の魅力ではなく、内面的な価値を求め続けたマリリンの本質に迫る、誠実で深い名言である。
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