「わずかばかりのことを知るためにも、大いに学ばねばならない」

- 1689年1月18日~1755年2月10日
- フランス王国出身
- 哲学者、法学者、政治思想家
- 『法の精神』において三権分立を提唱し、近代憲法や民主主義理論に大きな影響を与えた。啓蒙時代を代表する思想家として、自由と法の支配の重要性を説いた。
英文
“You have to study a great deal to know a little.”
日本語訳
「わずかばかりのことを知るためにも、大いに学ばねばならない」
解説
この名言は、真の知識を得るためには膨大な努力と時間が必要であるという、学問の本質を鋭く突いたモンテスキューの認識を示している。彼は、知識とは表面的な情報ではなく、深く探求し、多くを学ぶ中でようやく得られる本質的理解であると考えていた。わずかな真理に到達するまでの過程には、数え切れない誤解・試行錯誤・疑問が伴うという謙虚な認識が込められている。
この思想は、啓蒙時代における知的誠実さと通じており、理性と学問に信頼を寄せながらも、同時に人間の限界や認識の困難さを忘れない慎重さが感じられる。モンテスキューは、学びとは即効的な成果を求めるものではなく、長い思索と読書、観察の積み重ねの中でしか本当の理解には至らないという姿勢を一貫して持っていた。
現代においても、情報が氾濫し、「知っているようで知らない」状態が蔓延する社会において、この名言は学ぶという行為の本質と重みを改めて教えてくれる。深く学び続ける者ほど、自分の知識の限界を知り、さらに謙虚になるという逆説的な知の構造がここにある。真の知とは、努力の果てに得られる、慎ましくも確かな光なのである。
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