「かくして、海はあらゆる場所にその水を注ぎ出し、地球を包み込み、より深き裂け目を満たしている」

ニコラウス・コペルニクスの名言
ニコラウス・コペルニクスの名言
  • 1473年2月19日~1543年5月24日
  • ポーランド王国出身
  • 天文学者、数学者、聖職者
  • 地動説(太陽中心説)を提唱し、天動説を覆すことで近代天文学の扉を開いた。代表作『天球の回転について』は科学革命の起点とされ、宇宙観に根本的な転換をもたらした。

英文

”Pouring forth its seas everywhere, then, the ocean envelops the earth and fills its deeper chasms.”

日本語訳

「かくして、海はあらゆる場所にその水を注ぎ出し、地球を包み込み、より深き裂け目を満たしている」

解説

この言葉は、地球と海の関係についての自然観的な描写であり、コペルニクスが天文学のみならず、地球物理的な現象にも関心を抱いていたことを示している。彼はここで、海が地球の表面を覆い、その地形の凹凸に応じて満たしていく様子を描写しており、自然界における流動性と秩序を象徴的に表現している。

この発言はまた、観測可能な自然現象から地球全体の構造や特性を考察するという、初期近代科学の特徴をよく表している。当時、地球が球体であるという理解はすでに広まりつつあったが、コペルニクスのように海の動きや形態を通じて地球の一体性や均衡性を捉えようとする姿勢は、自然の調和に対する深い関心と美意識の表れでもある。

現代においては、地球科学や海洋学が発達し、プレートテクトニクスや海溝の形成、地球内部構造の解析などが進んでいるが、コペルニクスのこのような視点は、自然界に内在する秩序と力学への直観的な洞察の先駆けといえる。この言葉は、自然を単なる対象としてではなく、包み込むもの・生かすものとして捉えるルネサンス的自然観を端的に示している。

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