「すべての良書を読むことは、過去の世紀における最も優れた精神との対話のようなものである」

- 1596年3月31日~1650年2月11日
- フランス出身
- 哲学者、数学者、自然科学者
- 近代哲学の父とされ、「我思う、ゆえに我あり」の命題で知られる。合理主義を基礎とする思索と、解析幾何学の創始によって、哲学と数学の両面で大きな功績を残した。
英文
”The reading of all good books is like a conversation with the finest minds of past centuries.”
日本語訳
「すべての良書を読むことは、過去の世紀における最も優れた精神との対話のようなものである」
解説
この名言は、読書という行為が単なる情報収集ではなく、時代を超えた精神的交流であるというデカルトの深い認識を示している。優れた書物は、その著者の思索の精髄や知的営みの結晶であり、読む者はそれを通じて歴史上の偉大な知性と対話することができる。この視点は、学問と文化の連続性を重んじるデカルトらしい知的態度を表している。
デカルト自身も、古代ギリシアの哲学者や中世スコラ学の思想家たちを読み、批判的対話を通じて自らの哲学体系を構築していった。彼は伝統を盲信することなく、むしろ過去の知性と対話し、それを踏まえて新たな思考を展開する姿勢を重視した。読書とは、そのような対話の場であり、時空を超えて人間の理性を育む手段であった。
今日においてもこの名言は響きを失っていない。古典文学や哲学書、歴史的文書に触れることは、現代に生きる私たちが過去の人間と対話し、自らの考えを深める営みである。デカルトの言葉は、読書を通じて知性を磨き、思想の系譜に参加せよという静かな招待である。
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