「私は人々が望むものを与える。いつか彼らが、私が与えたいと望むものを欲するようになることを願って」
- 1926年11月23日～2011年4月24日
- インド出身
- 宗教指導者、霊的指導者、社会活動家
- 奇跡を行う聖者として世界的に注目され、多くの信奉者を持つ。教育・医療・給水などの慈善事業を推進し、スピリチュアルな教えと無償の奉仕精神で知られている。
英文
”I give people what they want in the hope that they will begin to want what I want to give them!”
日本語訳
「私は人々が望むものを与える。いつか彼らが、私が与えたいと望むものを欲するようになることを願って」
解説
この名言は、サイ・ババが導師として人々を霊的成長へと導く巧妙で慈愛に満ちた方法を明かしたものである。彼は人々の欲望や願望に応じて恩寵や奇跡を示すことがあったが、それは人々の興味や執着を否定するのではなく、それを出発点として内面の変容へと導くための手段であった。「人々が欲するもの」を与える行為は、彼らをより高い欲求、すなわち真理・愛・霊性へと向かわせる準備である。
「私が与えたいと望むもの」とは、自己認識、無条件の愛、霊的目覚めといった形のない恩恵であり、それらは一見すると即効性や魅力に乏しいかもしれない。しかし、それこそが人間の魂の成長にとって最も本質的な贈り物である。サイ・ババは、まず人間の現世的な欲望に応えつつ、徐々により高次の願望へと導くという段階的な導きの姿勢を取っていた。
この言葉は、現代の教育、リーダーシップ、親子関係などにも応用できる。人を変えたいなら、まずその人の立場を理解し、受け入れることから始めるべきだという原理である。サイ・ババのこの名言は、真の導き手は、他者の望みの奥にある魂の希求を見抜き、それを引き出すために忍耐強く寄り添う存在であるという霊的な智慧を教えているのである。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか？
申し込む
0 Comments
最も古い