「もしアメリカが停滞していると思うなら、世界最大のショッピングセンターを誰が建てたのか考えてみてほしい」

リチャード・ニクソンの名言
リチャード・ニクソンの名言
  • 1913年1月9日~1994年4月22日
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治家、弁護士、第37代アメリカ合衆国大統領
  • 外交政策において米中関係の正常化やソ連とのデタントを進めたが、ウォーターゲート事件により辞任した初の大統領としても知られている。冷戦期アメリカ政治の象徴的人物である。

英文

“If you think the United States has stood still, who built the largest shopping center in the world?”

日本語訳

「もしアメリカが停滞していると思うなら、世界最大のショッピングセンターを誰が建てたのか考えてみてほしい」

解説

この発言は、アメリカの経済的活力と進歩の象徴として、商業施設の巨大化を例に挙げたニクソン流の誇張と反語的ユーモアが込められたものである。一見軽妙だが、ここにはアメリカの批判に対して逆説的に反論する姿勢が見て取れる。つまり、もし国が衰退しているというのであれば、なぜこれほど大規模な商業インフラが発展しているのか、と問いかけているのである。

注目すべきは、経済成長や民間消費の象徴を「世界最大のショッピングセンター」に集約させて語るという、非常にアメリカ的な論法である。この言葉は、アメリカの力を政治的・軍事的側面ではなく、消費文化と民間活力に見出すという、ユニークな価値観を示している。また、国内外の批評家に対して、具体的な成果をもって反論するという実用主義的姿勢も表れている。

現代においても、国家の成長や活力をどう測るかは議論の分かれるところである。ニクソンのこの名言は、経済的繁栄を通じて国家の動的側面を示し、批判に対して現実的な成果をもって語り返すという、政治的レトリックの一例として興味深く、愛国心と皮肉が共存する独特のアメリカ観を示している。

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