「対立の時代から、交渉の時代へと進もうではないか」

- 1913年1月9日~1994年4月22日
- アメリカ合衆国出身
- 政治家、弁護士、第37代アメリカ合衆国大統領
- 外交政策において米中関係の正常化やソ連とのデタントを進めたが、ウォーターゲート事件により辞任した初の大統領としても知られている。冷戦期アメリカ政治の象徴的人物である。
英文
“Let us move from the era of confrontation to the era of negotiation.”
日本語訳
「対立の時代から、交渉の時代へと進もうではないか」
解説
この言葉は、冷戦期の緊張を背景に、対話と外交を重視する姿勢を明確にしたニクソンの名言である。特に、ソビエト連邦や中華人民共和国との歴史的な外交関係の正常化を進めたニクソンの外交戦略「デタント(緊張緩和)」を象徴する一節であり、力による対立ではなく、理性と交渉による安定を志向する世界観が反映されている。
中心的なキーワードである「from the era of confrontation to the era of negotiation(対立の時代から交渉の時代へ)」は、単なる外交政策の転換を意味するだけではない。これは、冷戦という二極構造から脱し、より複雑で多国間的な関係を築いていく未来志向の呼びかけである。また、国内外を問わず、イデオロギーや立場の違いを対話によって克服しようとする、平和的共存の理念が込められている。
現代においても、軍事的緊張や経済的対立が続くなかで、この言葉は持続可能な国際秩序の構築に不可欠な原則を再確認させる。ニクソンの発言は、強硬路線を貫いてきた指導者があえて「交渉」というソフトな手段の価値を訴えたことに深い意義があり、21世紀の外交課題にも通用する普遍的な教訓として、今なお重みを持って響いている。
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