「我々の綱領には、必然的に無神論の宣伝が含まれる」

- 1870年4月22日~1924年1月21日
- ロシア帝国出身
- 革命家、政治理論家、弁護士、国家指導者
- ロシア革命を主導し、ソビエト連邦の建国者として知られる。マルクス主義を実践的に展開し、20世紀における共産主義運動の象徴的存在となった。
英文
”Our program necessarily includes the propaganda of atheism.”
日本語訳
「我々の綱領には、必然的に無神論の宣伝が含まれる」
解説
この言葉は、レーニンが無神論とマルクス主義の不可分性を語る文脈において実際に述べた内容と一致しており、彼の著作『宗教と労働者階級』や党の綱領に関する文書で明確に確認されている発言である。レーニンは、宗教を民衆支配の道具とみなし、共産主義の思想的基盤として無神論の立場を強く擁護した。
彼によれば、宗教は階級社会の苦痛に対する幻想的慰めであり、科学的社会主義にとって妨げである。したがって、プロレタリアートの解放と社会主義建設の過程では、宗教からの精神的独立を促すことが理論的にも政治的にも不可欠とされた。レーニンは、信仰の自由を否定はしなかったものの、党としては無神論の啓蒙活動を明確に支持・推進すべきであるとした。
現代においてもこの名言は、政教分離や思想的中立の原則が議論される文脈で引用されることがある。一方で、国家による宗教への介入や抑圧の是非という問題をめぐって、レーニンの立場は批判的に再検討されることも少なくない。この発言は、マルクス主義の理性主義と啓蒙主義の系譜に立脚した、イデオロギーとしての無神論を公然と政治に組み込んだ思想的宣言として歴史的に重要な意味を持つ。
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