「私は、それぞれの男たちに10個または12個のガラス玉や革紐を渡すよう命じた。これらは彼らに非常に高く評価された。そして船に乗り込んできた者には糖蜜を与えるよう指示した」

クリストファー・コロンブス
クリストファー・コロンブスの名言
  • 1451年8月25日から10月31日~1506年5月20日
  • ジェノヴァ共和国(現イタリア)出身
  • 探検家、航海者
  • 1492年の航海でアメリカ大陸への到達を果たし、「新世界」の発見者として知られている

英文

“I ordered each man to be presented with something, as strings of ten or a dozen glass beads apiece, and thongs of leather, all which they estimated highly; those which came on board I directed should be fed with molasses”

日本語訳

「私は、それぞれの男たちに10個または12個のガラス玉や革紐を渡すよう命じた。これらは彼らに非常に高く評価された。そして船に乗り込んできた者には糖蜜を与えるよう指示した」

解説

この言葉は、クリストファー・コロンブスが新大陸で先住民と接触した際の対応を記したものである。「ガラス玉」や「革紐」といったヨーロッパではさほど価値のない物が、先住民にとって高く評価される様子が描かれている。また、「糖蜜」を与えるという行為は、友好の印としてのものであり、彼が良好な関係を築こうとしたことを示している。

コロンブスのこの行動には、異文化間の価値観の違いを利用した交易戦略がうかがえる。当時のヨーロッパでは、これらの品は廉価なものでありながら、先住民にとっては珍しく貴重な物と映った。このエピソードは、物質的な価値が文化的背景に依存して変化することを示している一方で、植民地化が進む中で、これらの交流が後に先住民の生活に与えた深刻な影響を考えさせる。

現代の視点から見ると、この名言は異文化交流における対等性や尊重の欠如を象徴する側面も持つ。コロンブスのような探検家の行動は、当時の支配的な植民地主義の態度を反映しており、文化的な不平等を生んだ。その一方で、この記録は異なる価値観や文化を理解することの重要性を再確認させる。現代において、異文化間の対話はより対等で相互尊重に基づくものであるべきだという教訓を、この言葉は間接的に示している。

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