「1920年10月、私はリーズ大学の英語学講師として赴任し、大規模で成長中の英語学科において、言語学の分野を発展させる自由な任務を受けた。この学科には、まだ言語学の専門家に対する正式な体制が整えられていなかった」

J・R・R・トールキン
J・R・R・トールキンの名言
  • 1892年1月3日~1973年9月2日
  • オレンジ自由国(イギリス人)出身
  • 作家、言語学者
  • 『ホビットの冒険』や『指輪物語』などを執筆し、現代ファンタジー文学の礎を築いた

英文

“In October 1920 I went to Leeds as Reader in English Language, with a free commission to develop the linguistic side of a large and growing School of English Studies, in which no regular provision had as yet been made for the linguistic specialist.”

日本語訳

「1920年10月、私はリーズ大学の英語学講師として赴任し、大規模で成長中の英語学科において、言語学の分野を発展させる自由な任務を受けた。この学科には、まだ言語学の専門家に対する正式な体制が整えられていなかった」

解説

この言葉は、トールキンが学者としてのキャリアを歩み始めた重要な局面を語っている。1920年、彼はリーズ大学で英語学の講師(Reader)に就任し、学問的な環境に新たな道を切り開く役割を担った。英語学や言語学の専門家としてのトールキンの才能が、初めて大学教育の場で大きな影響を及ぼし始めた瞬間を示している。

この時期、トールキンは特に古英語や中英語に関する研究を深め、詩や物語の構造、言語の進化に注目していた。リーズでは、学生とともに古英語詩『ベーオウルフ』の翻訳や研究を行い、彼の言語学的知識が後に『ホビットの冒険』や『指輪物語』での独自の言語構築に直接影響を与えることとなる。

現代において、この言葉は専門分野を切り開き、未開拓の領域に挑む姿勢の重要性を教えてくれる。トールキンがリーズで果たした役割は、ただ教育や研究にとどまらず、学問の新たな可能性を築くことの意義を示す好例である。この精神は、学術分野だけでなく、あらゆる専門領域において普遍的な価値を持っている。

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