「真の紳士は、すべてを失ったとしても感情を表に出してはならない。金銭は紳士にとって、それほど些細なものでなければならない」
- 1821年11月11日~1881年2月9日
- ロシア帝国出身
- 小説家、哲学者
- 『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』、『白痴』などの作品を通じて、人間心理と哲学的テーマを深く探求した
英文
“A real gentleman, even if he loses everything he owns, must show no emotion. Money must be so far beneath a gentleman that it is hardly worth troubling about.”
日本語訳
「真の紳士は、すべてを失ったとしても感情を表に出してはならない。金銭は紳士にとって、それほど些細なものでなければならない」
解説
この言葉は、真の紳士とは、物質的な損失に動揺せず、内面的な品格を保つ存在であるという理想を表している。紳士にとって、金銭や財産は人格の本質を決定するものではなく、それらに執着することは高潔さや誇りに反する。物質的な豊かさよりも、精神的な余裕や気高さが重要だとする価値観が込められている。
ドストエフスキーの作品には、こうした理想を持ちながらも現実との間で葛藤する登場人物が数多く描かれる。『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』では、金銭や権力が人間の本性を暴露し、精神的な堕落をもたらす一方で、それに抗おうとする人物の内面が詳しく描写されている。この言葉は、物質的な価値観が支配的な社会においても、個人の品性や誇りを守ることの重要性を強調している。
現代においても、この言葉は普遍的なメッセージを持つ。資本主義社会では、金銭や物質的成功がしばしば人間の価値を測る基準とされるが、本当の価値は、それらを超えた精神的な豊かさや行動の気高さにある。この言葉は、真の紳士の条件として、物質的なものを超越した生き方を目指すべきだと示唆している。
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