「宗教の儀式が軽蔑されるのを見ることほど、その国の衰退の確かな兆候はない」
- 1469年5月3日~1527年6月21日
- フィレンツェ共和国(イタリア)出身
- 政治思想家、外交官
- 『君主論』を著し、近代政治学の基礎を築き、現実主義的な政治思想を提唱した
英文
“There is no surer sign of decay in a country than to see the rites of religion held in contempt.”
日本語訳
「宗教の儀式が軽蔑されるのを見ることほど、その国の衰退の確かな兆候はない」
解説
この名言は、宗教と国家の安定性との深い関連性を示している。マキャヴェッリは、宗教の儀式や価値観が社会の秩序を支える重要な要素であると考えた。それが軽視されることは、人々の道徳や共通の価値観が失われ、国家の統合力が弱まることを意味する。
彼の時代背景では、宗教は単なる信仰の問題にとどまらず、社会規範や政治的権威の基盤でもあった。マキャヴェッリは特に、宗教が人々に共通の道徳的枠組みを提供し、秩序や忠誠心を形成する役割を果たしていると見なしていた。宗教が軽んじられることは、社会全体の規律が崩壊し、国家が内部分裂や外部からの侵略に脆弱になる兆候であると考えた。
現代においても、この考え方は宗教の範囲を超えて適用できる。宗教そのものが中心でない場合でも、共通の価値観や文化的基盤が軽視されると、社会の一体感が損なわれる可能性がある。例えば、歴史や伝統の軽視が社会的分断を招くことがある。この名言は、共同体の結束を保つためには文化や価値観を尊重する必要があるという普遍的な教訓を与えている。
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