「本能に従えと言うのは、『人々に従え』と言うのと同じだ。人々がそれぞれ異なることを言うように、本能も異なることを主張する。本能同士は対立している… 本能の一つ一つは、それに耳を傾ければ、他のすべてを犠牲にしてでも満たされるべきだと主張するだろう」
画像のクレジット表示:Aronsyne,”Lewis, age 48″,CC BY-SA 4.0,C.S.-Lewis – C. S. Lewis – Simple English Wikipedia, the free encyclopedia
- 1898年11月29日~1963年11月22日
- アイルランド出身
- 作家、学者
- 『ナルニア国物語』シリーズや『キリスト教の詩学』など、多くの著作を通じてファンタジー文学と宗教思想に大きな影響を与えた
英文
“Telling us to obey instinct is like telling us to obey ‘people.’ People say different things: so do instincts. Our instincts are at war… Each instinct, if you listen to it, will claim to be gratified at the expense of the rest.”
日本語訳
「本能に従えと言うのは、『人々に従え』と言うのと同じだ。人々がそれぞれ異なることを言うように、本能も異なることを主張する。本能同士は対立している… 本能の一つ一つは、それに耳を傾ければ、他のすべてを犠牲にしてでも満たされるべきだと主張するだろう」
解説
この名言は、C・S・ルイスが人間の本能や欲望について述べたものである。彼は、本能に盲目的に従うことの危険性を指摘し、人間の行動を導く際には、理性や道徳的判断が必要であると主張している。本能が多様でしばしば対立することを認識し、それらを調和させる指針が必要だと考えている。
ルイスは、本能を「人々」に例え、それぞれの本能が異なる方向に人を引っ張ろうとすることを強調している。たとえば、生存本能は安全を求める一方で、冒険や挑戦の本能はリスクを取るように促す。このような相反する欲求に直面したとき、理性と道徳が本能の調整役として機能することが重要であると彼は示唆している。
現代社会では、この名言は自己制御や倫理的判断の重要性を再確認するための指針となる。消費社会や情報過多の時代において、さまざまな欲望が絶えず刺激される中、ルイスの言葉は、欲望に振り回されず、真の価値に基づいて選択する力の必要性を強調している。この洞察は、人間の行動と内面的な調和を考える上で、普遍的な教訓を提供している。
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