「歴史を読めば、現世で最も多くのことを成し遂げたキリスト者こそが、次の世界について最も深く考えた人々であったことがわかる。キリスト者が他の世界について考えることをやめたときから、この世界での影響力を失ってきた」
画像のクレジット表示:Aronsyne,”Lewis, age 48″,CC BY-SA 4.0,C.S.-Lewis – C. S. Lewis – Simple English Wikipedia, the free encyclopedia
- 1898年11月29日~1963年11月22日
- アイルランド出身
- 作家、学者
- 『ナルニア国物語』シリーズや『キリスト教の詩学』など、多くの著作を通じてファンタジー文学と宗教思想に大きな影響を与えた
英文
“If you read history you will find that the Christians who did most for the present world were precisely those who thought most of the next. It is since Christians have largely ceased to think of the other world that they have become so ineffective in this.”
日本語訳
「歴史を読めば、現世で最も多くのことを成し遂げたキリスト者こそが、次の世界について最も深く考えた人々であったことがわかる。キリスト者が他の世界について考えることをやめたときから、この世界での影響力を失ってきた」
解説
この名言は、C・S・ルイスの神学的洞察を反映し、現世での行動と来世への希望との関係を強調している。ルイスは、キリスト教徒が次の世界、すなわち天国や神の御国について考えることで、現実の世界でより効果的に働くことができると主張している。これは、彼の著書『キリスト教の精髄』(Mere Christianity) の中でも繰り返し示されるテーマである。
彼の論点は、現世における効果的な行動や貢献は、来世への視点を持つことによって強化されるということだ。ルイスによれば、次の世界を意識することは現世から目を背けることではなく、むしろより高い価値観に基づいてこの世界に仕える動機を与える。歴史上の例として、奴隷制廃止運動を推進したウィリアム・ウィルバーフォースや、社会改革を行った多くのキリスト者が挙げられる。彼らの活動は、来世への信仰が大きな原動力となっていた。
現代において、この名言は、目の前の課題に取り組む際に高い目的意識や霊的な視点を持つことの重要性を示している。多くの人が短期的な利益や地位の向上に目を向けがちだが、ルイスの言葉は、永遠の視点を持つことで、より広い範囲で他者に影響を与える可能性を高めることを思い出させる。これは、宗教的信仰を持つ人々だけでなく、普遍的な価値観としても適用可能な教訓である。
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