「私たちが生きているのは、すべての道が円の半径のように中央に向かって進み、長く歩けばやがて中心に到達するという世界ではない。それよりも、すべての道が数マイル進むごとに二手に分かれ、それがさらに二手に分かれ、そのたびに選択を迫られるという世界だ」
画像のクレジット表示:Aronsyne,”Lewis, age 48″,CC BY-SA 4.0,C.S.-Lewis – C. S. Lewis – Simple English Wikipedia, the free encyclopedia
- 1898年11月29日~1963年11月22日
- アイルランド出身
- 作家、学者
- 『ナルニア国物語』シリーズや『キリスト教の詩学』など、多くの著作を通じてファンタジー文学と宗教思想に大きな影響を与えた
英文
“We are not living in a world where all roads are radii of a circle and where all, if followed long enough, will therefore draw gradually nearer and finally meet at the centre: rather in a world where every road, after a few miles, forks into two, and each of those into two again, and at each fork, you must make a decision.”
日本語訳
「私たちが生きているのは、すべての道が円の半径のように中央に向かって進み、長く歩けばやがて中心に到達するという世界ではない。それよりも、すべての道が数マイル進むごとに二手に分かれ、それがさらに二手に分かれ、そのたびに選択を迫られるという世界だ」
解説
この名言は、C・S・ルイスの人生観や倫理観を反映しており、個々の選択が人生の方向性を大きく左右するという思想を表している。彼は、人生が単一のゴールに向かう一本道ではなく、複雑に枝分かれした選択の連続であることを強調している。この視点は、彼のキリスト教的な世界観と、人間の自由意志の重要性に根ざしている。
ルイスは、すべての道が中心に収束するという考え方を否定している。これは、多様な選択肢や価値観がすべて最終的には同じ目的地に至るという、一種の相対主義的な考えに対する批判でもある。代わりに彼は、人生が連続的な分岐点の連なりであり、各選択が次の道筋を決定するという現実を描写している。これにより、私たちは自分の行動や価値観に対して責任を持たねばならないことを示唆している。
この名言は現代においても、人生やキャリアの選択、道徳的な決断を考える際に重要な洞察を提供する。ルイスの言う「分岐点」は、日常の小さな選択から、人生を変えるような大きな決断まで含まれる。各選択は累積的な影響を持ち、最終的にはその人の人生や人格を形作る。この言葉は、慎重に選択を行い、自分の価値観や信念に忠実であることの重要性を思い出させるものである。
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