「私に関して言えば、ダレイオスの妻を見た、あるいは見ようと望んだと非難されることはない。むしろ、彼女の美しさについて話す者の言葉さえも聞くことを拒んできた」
- 紀元前356年7月20日~紀元前323年6月10日
- マケドニア出身
- マケドニア王
- 広大な帝国を築き、ヘレニズム文化を広めた
英文
“So far as I am concerned, I could not be accused of having set eyes, or having wished to set eyes, upon Darius’ wife: on the contrary, I have refused even to listen to those who spoke to me of her beauty.”
日本語訳
「私に関して言えば、ダレイオスの妻を見た、あるいは見ようと望んだと非難されることはない。むしろ、彼女の美しさについて話す者の言葉さえも聞くことを拒んできた」
解説
この発言は、アレクサンドロス大王がペルシア帝国の王ダレイオス3世の家族を捕虜とした際の状況を反映していると考えられる。アレクサンドロスが敵の家族に対して示した尊厳や倫理観を強調するものとしてよく引用される。
「彼女の美しさについて話す者の言葉さえも聞くことを拒んできた」という部分は、敵であるにもかかわらず、アレクサンドロスが女性や家族を政治的な道具として扱わず、むしろ保護すべき対象と考えていたことを示唆している。彼はダレイオスの家族を丁重に扱い、特に王妃に対しては清廉な姿勢を保つことで、自身の名誉と徳を示した。
この言葉は現代においても、リーダーシップにおける道徳性と品位の重要性を語る教訓となる。他者の尊厳を尊重することは、いかなる権力者や指導者にも求められる資質である。アレクサンドロスの行動は、勝者としての責任と品格をどのように示すべきかを考えさせるものであり、その高潔さが彼の名声を永遠のものとした理由の一つである。
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