「我々は、ドレッド・スコット判決が誤りであると考えている。この判決を下した裁判所が、これまでにしばしば自らの判決を覆してきたことを知っている。そして、我々はこの判決を覆すためにできる限りのことをするつもりだ」

エイブラハム・リンカーン
エイブラハム・リンカーンの名言
  • 1809年2月12日~1865年4月15日
  • アメリカ出身
  • 政治家、弁護士
  • 第16代アメリカ合衆国大統領として、隷解放宣言を発布し、南北戦争を指導して国家の統一を維持した

英文

”We think the Dred Scott decision is erroneous. We know the court that made it has often overruled its own decisions, and we shall do what we can to have it overrule this.”

日本語訳

「我々は、ドレッド・スコット判決が誤りであると考えている。この判決を下した裁判所が、これまでにしばしば自らの判決を覆してきたことを知っている。そして、我々はこの判決を覆すためにできる限りのことをするつもりだ」

解説

この名言は、ドレッド・スコット判決(1857年)に対するリンカーンの批判と、それを変えようとする決意を示している。この判決は、アフリカ系アメリカ人には市民権がなく、奴隷制度を事実上全国に拡大させるものであり、当時のアメリカ社会に大きな波紋を呼んだ。リンカーンはこの判決を正義に反すると考え、その影響を最小限に抑えるための行動を取る必要性を訴えた。

「裁判所が自らの判決を覆してきた」という部分は、法律や判例が固定的ではなく、時代や道徳的な進歩に応じて変化する可能性を示唆している。リンカーンは、司法制度を尊重しつつも、その判断が誤っている場合には適切な修正が必要であると考えていた。

現代において、この名言は、司法制度の柔軟性と、市民の権利を守るための継続的な努力の重要性を教えている。不正義な判決や制度が存在する場合、法の枠組みを利用してそれを改善することが求められる。リンカーンの言葉は、正義と平等を追求するために、法律や制度に挑む勇気と行動力を奨励する普遍的な教訓である。

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