「偉大な国家の五十分の一、または九十分の一が、自らを州と名乗ることによって、その国家を分裂させ、破壊する権利を『原初の権利』として持つというのは、いかなる原則に基づいているのだろうか?」

エイブラハム・リンカーン
エイブラハム・リンカーンの名言
  • 1809年2月12日~1865年4月15日
  • アメリカ出身
  • 政治家、弁護士
  • 第16代アメリカ合衆国大統領として、隷解放宣言を発布し、南北戦争を指導して国家の統一を維持した

英文

”By what principle of original right is it that one-fiftieth or one-ninetieth of a great nation, by calling themselves a State, have the right to break up and ruin that nation as a matter of original principle?”

日本語訳

「偉大な国家の五十分の一、または九十分の一が、自らを州と名乗ることによって、その国家を分裂させ、破壊する権利を『原初の権利』として持つというのは、いかなる原則に基づいているのだろうか?」

解説

この名言は、国家の統一と州の権利に関するリンカーンの強い立場を表している。彼は、国家全体の利益や統一性を無視して、一部の州が独立や分裂を正当化することを疑問視している。特に、南北戦争という国家的危機の文脈において、リンカーンは、分裂を主張する少数派の権利が、国家全体の統一を損なうことを正当化できないと考えた。

「原初の権利」という言葉は、州が国家の一部でありながら、その存続や統一を脅かす行為を正当化するために主張される論理を批判している。リンカーンは、民主主義の基本原則は、少数派が多数派を支配することを許さないという考えに基づいていることを訴えている。

現代において、この名言は、少数派の権利と全体の利益とのバランスに関する議論に適用できる。特に、連邦制や地域自治が広がる現代社会では、個別の地域やグループが全体に与える影響を考慮しながら、連帯と調和を維持する必要がある。リンカーンの言葉は、個々の権利と共同体全体の安定性をどのように調和させるかについての普遍的な教訓を提供している。

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