「『生きた犬は死んだライオンにまさる』と言うが、ダグラス判事はこの仕事において死んだライオンではないにせよ、少なくとも檻に入れられ、牙を失ったライオンだ。どうして彼が奴隷制の進展に対抗できるだろうか。彼はそれに何の関心も持っていない」
- 1809年2月12日~1865年4月15日
- アメリカ出身
- 政治家、弁護士
- 第16代アメリカ合衆国大統領として、隷解放宣言を発布し、南北戦争を指導して国家の統一を維持した
英文
”’A living dog is better than a dead lion.’ Judge Douglas, if not a dead lion for this work, is at least a caged and toothless one. How can he oppose the advances of slavery? He don’t care anything about it.”
日本語訳
「『生きた犬は死んだライオンにまさる』と言うが、ダグラス判事はこの仕事において死んだライオンではないにせよ、少なくとも檻に入れられ、牙を失ったライオンだ。どうして彼が奴隷制の進展に対抗できるだろうか。彼はそれに何の関心も持っていない」
解説
この言葉は、リンカーンが同時代の政治家であるスティーブン・ダグラスを批判する際に述べたものである。「生きた犬は死んだライオンにまさる」という引用は、力のない立場でも生きていることの価値を示す格言だが、リンカーンはここでダグラスを批判的に形容し、彼を「檻に入れられた牙のないライオン」にたとえている。この比喩により、ダグラスが奴隷制度問題において無力であり、効果的な行動を取れないことを強調している。
リンカーンは奴隷制度に対する消極的な態度や中立的な立場を許容せず、この問題には明確な反対が必要であると主張していた。ダグラスのように、表面的には力を持っているように見えても、実際には行動に欠けるリーダーシップを批判することで、リンカーン自身の強い信念と積極的な姿勢を際立たせた。
現代において、この言葉は、形式的な権威や地位があるだけでは、社会的な課題に対して効果的に対応できないことを教えている。例えば、企業や政府のリーダーが表面的には権力を持っていても、積極的に行動しない場合、実質的な変革は起きない。この名言は、リーダーシップとは力だけではなく、明確な方向性と行動によって成り立つものであることを思い起こさせる。
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