「意志は荷を運ぶ獣である。神が乗れば、神の望むままに行き、サタンが乗れば、サタンの望むままに行く。意志は自分の乗り手を選ぶことはできない…乗り手たちがその支配を巡って争っている」
- 1483年11月10日~1546年2月18日
- 神聖ローマ帝国(ドイツ)出身
- 宗教改革者、神学者
- プロテスタント宗教改革を推進し、95ヶ条の提題を発表した
英文
“The will is a beast of burden. If God mounts it, it wishes and goes as God wills; if Satan mounts it, it wishes and goes as Satan wills; Nor can it choose its rider… the riders contend for its possession.”
日本語訳
「意志は荷を運ぶ獣である。神が乗れば、神の望むままに行き、サタンが乗れば、サタンの望むままに行く。意志は自分の乗り手を選ぶことはできない…乗り手たちがその支配を巡って争っている」
解説
この言葉は、人間の意志と善悪の力による影響についての洞察を表している。ルターは、人間の意志が常に自らの選択によって動くわけではなく、善である神や悪であるサタンのような外部の力によって動かされるものであると考えている。人間の意志は、自らが従う力を完全には制御できないという弱さを持つため、信仰を通じて神に自らを委ねることが重要だと示唆している。
現代においても、この名言は自己制御と影響力の理解を促す。人間はしばしば、環境や感情、欲望に影響を受けて意思決定をすることがあり、それが必ずしも自らの純粋な意志によるものではないと気づかされる。したがって、自分の意志を良い方向へと導くためには、信念や道徳、信仰に基づいて行動し、内面的な力を強化する必要がある。
さらに、この名言は、人間の道徳的な戦いの重要性を示している。人間の意志が外部の力に影響されやすいからこそ、正しい道を選び取るためには、神の意志や善きものへの信仰に自らを委ねることが求められる。信仰が、自己の意志を悪から守り、善に導くための支えとなるとルターは考えており、内なる葛藤において善の力を信じることの重要性を説いている。
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