「存在が本質に先立ち、支配する」
![ジャン=ポール・サルトル](https://note.lv73.net/wp-content/uploads/2024/11/Sartre_1967_crop-512.webp)
- 1905年6月21日~1980年4月15日
- フランス出身
- 哲学者、小説家、劇作家
- 実存主義を提唱し、『存在と無』や『嘔吐』を通じて20世紀思想に大きな影響を与えた
英文
“Existence precedes and rules essence.”
日本語訳
「存在が本質に先立ち、支配する」
解説
この名言は、サルトルの実存主義の核心的な思想を表している。彼は「存在が本質に先立つ」という考え方を通じて、人間はあらかじめ定められた本質(意味や役割)を持って生まれてくるのではなく、まず存在し、その後に自らの選択と行動を通じて本質を形成していくと述べている。つまり、私たちは固定された性質や目的を持っていない「存在」として生まれ、人生の中で自らが何であるかを作り上げるという自由と責任を持っていると考えた。
この言葉には、自己決定と自由の重要性が込められている。サルトルは、人間は自分自身の価値や本質を選択する自由を持っており、そのために人生の責任も背負う必要があると主張する。生まれながらの性質や外的な環境に縛られず、自分自身の意思で行動し、それが自己の本質を作り上げるのだというこの考え方は、自己の主体性を尊重する思想として広く影響を与えている。
さらに、この名言は、人間の本質が他者や環境によって規定されるのではなく、自分自身の選択によって形作られることの意義を強調している。サルトルは、他者からの期待や社会的な役割に縛られずに生きることが人間の真の自由であると説き、自分で自分の本質を決定することが人間の成長や充実につながると考えた。この思想は、現代においても、個々の選択の尊重や自己実現の価値を認める視点として共感を呼んでいる。
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