「私はモンテーニュと同じ企てをするが、彼とは反対の目的で行う。彼が『随想録』を書いたのは他者のためであり、私が『夢想』を書くのは自分のためだけである」

- 1712年6月28日~1778年7月2日
- ジュネーヴ出身
- 哲学者、政治哲学者、作家、作曲家
- 『社会契約論』で人民主権を提唱し、フランス革命や近代民主主義に影響を与えた
英文
“I undertake the same project as Montaigne, but with an aim contrary to his own: for he wrote his Essays only for others, and I write my reveries only for myself”
日本語訳
「私はモンテーニュと同じ企てをするが、彼とは反対の目的で行う。彼が『随想録』を書いたのは他者のためであり、私が『夢想』を書くのは自分のためだけである」
解説
この言葉は、執筆の目的と自己探求についての違いを示している。ルソーは、自身の執筆が他者に教訓や知識を与えることを目的としたモンテーニュのような「随想録」とは異なり、自己の内面を見つめるための個人的な記録であると述べている。ルソーにとって、執筆は他者への説明や影響を目的とするものではなく、自己理解や心の探求を深めるための手段であるという意図が表れている。
現代においても、執筆は自己表現や内省の手段として広く用いられている。多くの人が日記やエッセイを通して、自分自身と向き合い、考えを整理し、心の声に耳を傾ける。この言葉は、執筆が自己のための行為としての価値を持ち、他者に伝えるためだけでなく、自己の内面を深く掘り下げる手段であることを示している。
さらに、この名言は、個人的な経験と普遍的な思想の違いについても触れている。モンテーニュの『随想録』が他者に向けた普遍的な思想を含むのに対し、ルソーの『夢想』は個人の感情や思索に重きを置いている。この言葉は、他者への伝達よりも、自己との対話を通じて内面的な真実を追求する姿勢を強調している。
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