「感謝は果たすべき義務だが、それを誰も当然の権利として期待してはならない」

ジャン=ジャック・ルソー
ジャン=ジャック・ルソーの名言
  • 1712年6月28日~1778年7月2日
  • ジュネーヴ出身
  • 哲学者、政治哲学者、作家、作曲家
  • 『社会契約論』で人民主権を提唱し、フランス革命や近代民主主義に影響を与えた

英文

“Gratitude is a duty which ought to be paid, but which none have a right to expect”

日本語訳

「感謝は果たすべき義務だが、それを誰も当然の権利として期待してはならない」

解説

この言葉は、感謝の行為とその期待についての微妙な関係を表している。ルソーは、感謝することは人としての義務であり、他者の行為に対して礼を尽くすのは当然であると考えている。しかし、同時に、感謝の気持ちは自発的なものであり、誰もそれを当然の報いとして要求することはできないと述べている。この考え方は、真の感謝は強制ではなく心からのものであるべきという倫理的な視点を示している。

現代においても、感謝の表現とその受け取り方は人間関係において重要である。たとえば、他者に何かをしてもらったとき、感謝は自然に生まれるべきものであり、見返りとして求められるべきではない。ルソーのこの言葉は、無償の行為利他主義の価値を再認識させ、真に他者を思いやる気持ちを育むことの大切さを教えている。

さらに、この名言は、人間関係の健全なあり方を促している。感謝を期待しすぎることが他者への依存や執着に繋がる一方で、義務として自発的に感謝を表すことが、相互に尊重し合う関係を築く助けとなる。この言葉は、感謝の行為を義務としつつも、期待せずに行うことが自己と他者の成長に繋がることを示している。

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