「歴史は繰り返す。最初は悲劇として、次に喜劇として」

カール・マルクス
カール・マルクスの名言
  • 1818年5月5日~1883年3月14日
  • プロイセン王国(ドイツ)出身
  • 哲学者、経済学者、政治思想家
  • 資本論を著し、社会主義・共産主義思想の基礎を築いた

英文

“History repeats itself, first as tragedy, second as farce.”

日本語訳

「歴史は繰り返す。最初は悲劇として、次に喜劇として」

解説

この言葉は、カール・マルクスが歴史の繰り返しとその性質について述べた有名な表現である。彼は、歴史的な出来事が繰り返されるとき、その初回の深刻さや重要性が次第に失われ、二度目には軽妙で滑稽な形で再現されると考えた。最初の繰り返しでは、実際に重大な影響を及ぼした出来事が、再度現れるとその重みが薄れ、人々にとっては悲劇的な意味を持たなくなるとされる。この考え方は、歴史が進む中で、人々が同じ過ちや出来事を繰り返すことに対する皮肉が込められている。

現代においても、政治的な事件や社会運動が再び起こる際、初回ほどのインパクトを持たないことがしばしば見られる。たとえば、革命や大規模な抗議運動が繰り返されても、最初の出来事のような新鮮さや切迫感を欠き、場合によってはパロディ的に扱われることがある。マルクスのこの言葉は、歴史的な出来事が一度きりのものではなく、人々が教訓を得ずに同じことを繰り返す傾向があることを批判している。

具体例として、フランス革命とその後の復古王政における出来事が挙げられる。フランス革命の後、ナポレオン帝政が崩壊し、王政が復活したが、その後に起こった反動は当初の革命の意義を滑稽に再現する形で行われたと解釈されている。この言葉は、歴史を単に過去の事実としてではなく、人間の学習能力や反復の無意味さを批判的に見つめる視点を提供している。

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