「芸術は常に、そしてどこでも秘められた告白であり、同時にその時代の不朽の運動である」
- 1818年5月5日~1883年3月14日
- プロイセン王国(ドイツ)出身
- 哲学者、経済学者、政治思想家
- 資本論を著し、社会主義・共産主義思想の基礎を築いた
英文
“Art is always and everywhere the secret confession, and at the same time the immortal movement of its time.”
日本語訳
「芸術は常に、そしてどこでも秘められた告白であり、同時にその時代の不朽の運動である」
解説
この言葉は、カール・マルクスが芸術の本質とその時代性について述べたものであり、芸術が内面的な表現と時代の象徴であると指摘している。彼は、芸術が表面には現れない秘密の告白として、創作者の感情や社会的なメッセージを伝えるものであり、同時に時代の変化や思想を反映する不朽の動きとしての力も持つと考えた。このように、芸術は個人の表現であると同時に、時代の動きや社会の価値観を永遠に残す手段であるとされる。
現代においても、芸術は個人と社会の両面を映し出す鏡としての役割を果たしている。たとえば、戦争や社会問題を扱った作品が、時代の苦悩やメッセージを後世に伝えることがある。また、芸術家が自己の内面を告白することで、それが普遍的な共感を呼び、時代を超えた価値を持つこともある。マルクスの視点は、芸術が時代の動きと個人の思いを結びつけ、文化や歴史において重要な位置を占めていることを示している。
具体例として、フランス革命後のロマン主義や、20世紀の抽象表現主義が挙げられる。これらの芸術運動は、個人の感情や社会の変革を表現し、その時代の人々の心情や価値観を強く反映している。このように、芸術が時代の告白であり続けることで、その時代の精神が後世に残る。マルクスのこの言葉は、芸術の力が時代の証言となり、人間の感情や思想を不滅のものとして刻むことの意義を強調している。
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