「神がアメリカを全世界の警察役としての神聖な救世主的力に選んだと思い込まされてはならない」

- 1929年1月15日~1968年4月4日
- アメリカ出身
- 牧師および公民権運動の指導者
- アメリカにおける人種差別撤廃運動を指導し、公民権法の成立に貢献した
英文
”Don’t let anybody make you think God chose America as His divine messianic force to be a sort of policeman of the whole world.”
日本語訳
「神がアメリカを全世界の警察役としての神聖な救世主的力に選んだと思い込まされてはならない」
解説
この名言は、アメリカの過剰な自己正当化や帝国主義的な行動に対する批判を表している。キング牧師は、アメリカがしばしば「神に選ばれた国」として自らを正当化し、他国への介入や戦争を合理化している状況に警鐘を鳴らした。この言葉は、特に冷戦期のアメリカの外交政策や軍事行動を批判するものであり、国家の役割と道徳的責任についての問いを投げかけている。
この言葉が述べられた背景には、キング牧師の反戦運動がある。彼は、ベトナム戦争に反対し、それが単なる地政学的な利益追求や他国への支配欲に基づいていると批判した。また、国家が神の名の下で行動するという考えが、しばしば倫理や正義を覆い隠し、抑圧や不正義を正当化する手段として使われていることを憂慮していた。
現代においても、この名言は重要な意義を持つ。国家が宗教的な使命感を理由に軍事行動や外交政策を推し進めることが、世界の安定や平和を脅かすケースは依然として見られる。たとえば、地政学的利益を「道徳的責任」として正当化することへの批判が求められる場面がある。キング牧師のこの言葉は、国家の行動に対する批判的な視点を持ち、真の正義と平和を追求する重要性を訴えるものである。
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