「誠実な外交官は、乾いた水や木でできた鉄のようなものだ」

ヨシフ・スターリン
ヨシフ・スターリンの名言
  • 1878年12月18日~1953年3月5日
  • グルジア(ジョージア)出身
  • 政治家
  • 共産党書記長としてソビエト連邦を統治、工業化と集団農業を推進し、第二次世界大戦で連合国側の勝利に導いたが、一方では大粛清と呼ばれる大規模な政治弾圧により多くの犠牲者を出した

英文

“A sincere diplomat is like dry water or wooden iron.”

日本語訳

「誠実な外交官は、乾いた水や木でできた鉄のようなものだ」

解説

この言葉は、外交における誠実さが矛盾する性質であることを皮肉的に表現している。スターリンは、外交の場での言動には本心を隠し、状況や目的に応じて適切な態度を取るべきだと考えていた。彼にとって、外交は交渉の場であり、純粋な誠実さはかえって不利になり得るものであった。この発言は、外交官にとって誠実さがむしろ「存在し得ないもの」であり、常に駆け引きと計算が伴う仕事だという冷徹な視点を表している。

現代でも、外交の場では戦略や利害関係が絡み合い、完全な誠実さが難しい状況が多い。国際関係においては、各国が自国の利益を守るために互いに駆け引きを行い、情報を巧妙に操ることが一般的である。このような中で、誠実であることが難しく、逆に利益や目的に基づいた柔軟な対応が求められることが多い。この言葉は、外交における複雑な駆け引きと、純粋な誠実さの非現実性を示唆している。

この言葉から学べるのは、外交や交渉において理想と現実のギャップを認識することの重要性である。誠実さや透明性が理想であっても、現実の国際関係では状況に応じた柔軟な対応が求められることがある。相手の立場や状況を理解しつつも、自国の利益を守るための戦略的な思考が、持続可能な関係と平和的な交渉のために不可欠であるといえる。

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