「彼らに思想を持たせないのに、なぜ銃を持たせるべきだろうか」
- 1878年12月18日~1953年3月5日
- グルジア(ジョージア)出身
- 政治家
- 共産党書記長としてソビエト連邦を統治、工業化と集団農業を推進し、第二次世界大戦で連合国側の勝利に導いたが、一方では大粛清と呼ばれる大規模な政治弾圧により多くの犠牲者を出した
英文
“We don’t let them have ideas. Why would we let them have guns?”
日本語訳
「彼らに思想を持たせないのに、なぜ銃を持たせるべきだろうか」
解説
この言葉は、思想と武力の両方が体制への脅威として捉えられていることを象徴している。スターリンの時代、ソ連では政府に対する批判的な思想や自由な発言が制限され、国家が許可する範囲内でのみ発言が認められていた。思想が自由に広がることが体制に対する反発や革命の芽となりうるため、政府は思想を制限し、さらにその意志を実行に移す力である銃の所有も許可しなかった。このように、思想と武力を制限することで、体制への反抗の可能性を徹底的に排除したのである。
現代においても、権威主義国家では思想と武力の統制が依然として重要視されている。独裁体制や権威主義的な体制では、政府に対する批判や異論を封じ込めることで、反体制運動の発展を抑えようとする。さらに、武装した反乱のリスクを防ぐために、個人や反体制勢力への武器の供給も厳しく制限されている。この言葉は、思想と武力が権力にとっていかに危険なものであるかを示している。
この言葉から学べるのは、思想と表現の自由の重要性と、それに対する弾圧の危険性である。自由な思想の共有と議論は、健全な社会を築くために不可欠であり、抑圧や統制が強まると社会は停滞し、暴力に頼らざるを得ない状況に追い込まれる可能性が高くなる。真の安定と平和は、思想と表現の自由を認め、武力に頼らないで対話を通じた共存が築かれるときにこそ実現される。
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