「コンピュータは『数字を取り出して、この数字に足し、結果をそこに置き、別の数字より大きいか確認する』といった単純な指示を必要とするが、これを毎秒100万回実行する。毎秒100万回という速度では、その結果がまるで魔法のように見える」
- 1955年2月24日~2011年10月5日
- アメリカ出身
- 起業家、実業家、工業デザイナー
- 個人用コンピュータであるMacintosh、iPhone、iPadなどの技術とデザインを高次元に融合させた革新的な製品を世に送り出し、またiPodとiTunes、iTunes Storeによって音楽業界に革命を起こした
英文
”It takes these very simple-minded instructions – ‘Go fetch a number, add it to this number, put the result there, perceive if it’s greater than this other number’ – but executes them at a rate of, let’s say, 1,000,000 per second. At 1,000,000 per second, the results appear to be magic.”
日本語訳
「コンピュータは『数字を取り出して、この数字に足し、結果をそこに置き、別の数字より大きいか確認する』といった単純な指示を必要とするが、これを毎秒100万回実行する。毎秒100万回という速度では、その結果がまるで魔法のように見える」
解説
ジョブズはこの言葉で、コンピュータが膨大な速度で単純な処理を実行することで、複雑なタスクや驚くべき成果を達成するように見えることを説明している。コンピュータの基本的な動作は実にシンプルで、加算や比較などの指示に従っているだけであるが、それを極めて高速で処理することで、その結果が「魔法のよう」に見えると述べている。この視点から、彼はコンピュータの本質が単純さと速度にあると考えている。
また、ジョブズはテクノロジーの持つ力を、基本的な処理の積み重ねによるものと捉えている。これは、コンピュータが高度なアルゴリズムやプログラムを実行する背景に、単純な命令の組み合わせと高い実行速度があることを意味している。Appleの製品開発においても、ユーザーにとってシンプルで直感的な体験を提供するため、複雑な処理を見せないように設計されている。こうした設計思想が、Appleの製品が多くのユーザーに親しまれる理由の一つである。
この言葉は、テクノロジーがシンプルさと効率によって複雑な成果を実現できることの重要性を示している。ジョブズのメッセージは、技術の「魔法」のような効果が、実はシンプルな要素の積み重ねにあるという考えを伝えており、コンピュータの力がユーザーにとって直感的に感じられる体験を創り出す鍵であると示している。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?