「絶対空間は、それ自体の性質において外部のものに関係なく、常に同一で不動である。相対空間は、絶対空間の可動な次元または尺度であり、我々の感覚によって物体との位置関係で決定され、一般的には不動の空間とみなされる」
- 1643年1月4日~1727年3月31日
- イングランド(イギリス)出身
- 自然哲学者、数学者、物理学者、天文学者、神学者
- 万有引力の法則や運動の法則を提唱し、近代科学の基礎を築き、また自然哲学と数学の理論を体系化した
英文
“Absolute space, in its own nature, without regard to anything external, remains always similar and immovable. Relative space is some movable dimension or measure of the absolute spaces, which our senses determine by its position to bodies, and which is vulgarly taken for immovable space.”
日本語訳
「絶対空間は、それ自体の性質において外部のものに関係なく、常に同一で不動である。相対空間は、絶対空間の可動な次元または尺度であり、我々の感覚によって物体との位置関係で決定され、一般的には不動の空間とみなされる」
解説
この言葉は、絶対空間と相対空間の違いについてのニュートンの考えを表している。ニュートンは、絶対空間を外部の物体や参照点に依存せず、変化も動きもない不動の空間として定義している。一方で、相対空間は、物体との位置関係を通じて観測される可動の空間であり、観察者の視点や物体の位置によって変わるため、動きのある空間として扱われる。ニュートンは、私たちが一般的に「不動の空間」として認識しているのは、実際には物体に依存する相対空間にすぎないと指摘している。
ニュートンの絶対空間と相対空間の概念は、彼の物理学と宇宙観の中心にあり、運動や力を理解するための基礎となった。絶対空間は、観察者の位置や視点によらず、常に一定であるため、宇宙のあらゆる運動の基準と見なされた。一方、相対空間は観測者に依存するため、物体やその位置に応じて変化しやすい。このように、ニュートンは宇宙の秩序を理解するために、観察者の影響を受けない絶対的な基準を設ける必要があると考えていた。
この名言は、私たちに基準と視点の違いを理解することの重要性を教えている。日常生活においても、絶対的な基準を持つことが、物事を客観的に理解するために役立つ。また、相対的な見方が、他者の視点や状況に応じて変化することを認識することで、柔軟で包括的な思考が可能になる。
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