「私は、自分の方法をライプニッツ氏に知らせたのが、彼から私のもとに彼の方法が伝えられる前であると主張している。彼がその方法を私の手紙の日付より前に見つけていたことを証明するのは彼に委ねた」
- 1643年1月4日~1727年3月31日
- イングランド(イギリス)出身
- 自然哲学者、数学者、物理学者、天文学者、神学者
- 万有引力の法則や運動の法則を提唱し、近代科学の基礎を築き、また自然哲学と数学の理論を体系化した
英文
“I there represent that I sent notice of my method to Mr. Leibniz before he sent notice of his method to me, and left him to make it appear that he had found his method before the date of my letter.”
日本語訳
「私は、自分の方法をライプニッツ氏に知らせたのが、彼から私のもとに彼の方法が伝えられる前であると主張している。彼がその方法を私の手紙の日付より前に見つけていたことを証明するのは彼に委ねた」
解説
この言葉は、ニュートンとライプニッツの微積分の発見をめぐる論争について触れている。ニュートンとライプニッツは、それぞれ独自に微積分の概念を発展させたが、どちらが先にこの方法を発見したかについては長年にわたり議論が続いた。ここでニュートンは、彼がライプニッツに先駆けて自身の方法を伝えていたと述べており、その発見の優先権を主張している。また、ライプニッツが彼の方法をニュートンの手紙以前に発見したことを証明する責任をライプニッツ側に委ねている。
この論争は、発見の独自性と科学的な正当性に関わる重要な問題であり、当時の学問的な競争の激しさを反映している。ニュートンとライプニッツの双方が微積分の発展に多大な貢献をしたことは間違いないが、発見の優先権をめぐる争いが彼らの学術的関係に亀裂をもたらした。この論争を通じて、科学的な発見には時折競争や誤解が伴うことがあり、客観的な証拠が重要であることが浮き彫りになっている。
この名言は、私たちに学問や発見の世界での証明の重要性を教えている。特に、アイデアの独自性や優先権に関する証拠を提供することが、正当性や信頼性の確立に繋がる。また、研究者同士が協力よりも競争に走ると、学問の進展が停滞する可能性もあるため、公正な評価と証拠に基づく判断が大切であることを示している。
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