「王に誓われる忠誠と服従は、その国の法律によって定められた範囲に限られるべきである。もしその忠誠と服従が法律の求める以上のものであるならば、私たちは自らを奴隷とし、王を絶対的な存在とすることになってしまう。法律によって、私たちはその誓いにもかかわらず自由な人間である」

アイザック・ニュートン
アイザック・ニュートンの名言
  • 1643年1月4日~1727年3月31日
  • イングランド(イギリス)出身
  • 自然哲学者、数学者、物理学者、天文学者、神学者
  • 万有引力の法則や運動の法則を提唱し、近代科学の基礎を築き、また自然哲学と数学の理論を体系化した

英文

“Fidelity and allegiance sworn to the King is only such a fidelity and obedience as is due to him by the law of the land; for were that faith and allegiance more than what the law requires, we would swear ourselves slaves and the King absolute; whereas, by the law, we are free men, notwithstanding those oaths.”

日本語訳

「王に誓われる忠誠と服従は、その国の法律によって定められた範囲に限られるべきである。もしその忠誠と服従が法律の求める以上のものであるならば、私たちは自らを奴隷とし、王を絶対的な存在とすることになってしまう。法律によって、私たちはその誓いにもかかわらず自由な人間である」

解説

この言葉は、王への忠誠と個人の自由のバランスについてのニュートンの見解を表している。彼は、王に対する忠誠は国の法に従う範囲に限られるべきであり、法以上の忠誠を求めることは、個人の自由を犠牲にし、王を絶対的な権力者にすることになると主張している。この考え方は、王への忠誠が個人の自由を侵害しない範囲で成立するべきだとする、法治主義と個人の権利への深い信念を反映している。

ニュートンがこのように考えた背景には、王権と市民の自由に関する議論があった時代の影響がある。彼の生きた17世紀のイギリスでは、絶対君主制に対する批判が高まり、王権を制限する憲法的な動きが進んでいた。ニュートンはここで、忠誠が盲目的なものになると市民の自由が損なわれる危険性を指摘している。これは、国の法に基づいた権利の保障が市民の自由を守る鍵であるというメッセージを含んでいる。

この名言は、私たちに権力と自由のバランスを考える重要性を教えている。日常生活や社会の中で、権威に対する敬意は大切だが、それが個人の自由や権利を侵害するほどのものであってはならない。法律や規範によって制約を受けながらも、自由な個人としての尊厳を保つことが、健全な社会の基盤となると示している。

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