「物質が最初に天に均等に広がっていたという仮説は、私の考えでは、超自然的な力なしに生まれつきの重力の仮説と矛盾している。それゆえ、神の存在を示唆している」

アイザック・ニュートン
アイザック・ニュートンの名言
  • 1643年1月4日~1727年3月31日
  • イングランド(イギリス)出身
  • 自然哲学者、数学者、物理学者、天文学者、神学者
  • 万有引力の法則や運動の法則を提唱し、近代科学の基礎を築き、また自然哲学と数学の理論を体系化した

英文

“The hypothesis of matter’s being at first evenly spread through the heavens is, in my opinion, inconsistent with the hypothesis of innate gravity without a supernatural power to reconcile them, and therefore, it infers a deity.”

日本語訳

「物質が最初に天に均等に広がっていたという仮説は、私の考えでは、超自然的な力なしに生まれつきの重力の仮説と矛盾している。それゆえ、神の存在を示唆している」

解説

この言葉は、重力の起源と神の存在についてニュートンが抱いていた考えを表している。彼は、物質が宇宙に均等に広がっていると仮定した場合、その状態から重力によって秩序が生まれるには、超自然的な力が必要であると考えた。この見解は、単なる物理的法則だけでは宇宙の秩序や物質の配置が説明できず、それを可能にした創造者の存在が必要であるとする、ニュートンの信仰と科学的探究の調和を表している。

この考えは、現代の宇宙論にも通じる点がある。ビッグバン理論に基づく宇宙の膨張や物質の分布についても、なぜ秩序ある構造が形成されるのかという問いは依然として解明が続けられている。ニュートンの時代には、その答えを超自然的な存在、すなわち神に求めるのが一般的であったが、彼はこの視点を通じて科学と宗教の調和を探求した。

この名言は、私たちに科学で解明できない領域に対する謙虚さを教えている。未知の領域を単に無視するのではなく、そこに意図や存在の可能性を見出すことで、現代の私たちも謎を解明するための新たな視点を得ることができる。また、自然の背後にある意図を認識する謙虚さを持つことで、科学的な探求がより深い理解につながる可能性を示している。

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