「どの軌道で回転する物体についても同じことが理解されるべきである。それらは皆、軌道の中心から遠ざかろうとするが、それを抑え軌道内に留まらせる反対の力、すなわち求心力がなければ、直線に沿って等速で飛び去ってしまうだろう」
- 1643年1月4日~1727年3月31日
- イングランド(イギリス)出身
- 自然哲学者、数学者、物理学者、天文学者、神学者
- 万有引力の法則や運動の法則を提唱し、近代科学の基礎を築き、また自然哲学と数学の理論を体系化した
英文
“The same thing is to be understood of all bodies, revolved in any orbits. They all endeavour to recede from the centres of their orbits, and were it not for the opposition of a contrary force which restrains them to and detains them in their orbits, which I therefore call Centripetal, would fly off in right lines with a uniform motion.”
日本語訳
「どの軌道で回転する物体についても同じことが理解されるべきである。それらは皆、軌道の中心から遠ざかろうとするが、それを抑え軌道内に留まらせる反対の力、すなわち求心力がなければ、直線に沿って等速で飛び去ってしまうだろう」
解説
この言葉は、求心力の原理について述べている。物体が回転運動をする際、慣性の法則に従って中心から離れようとする「遠心力」が働くが、その動きを抑えるために中心に向かう力、すなわち「求心力」が必要であるとニュートンは説明している。この力のバランスが崩れると、物体は直線的に飛び去ってしまう。この概念は、天体の運動や惑星の軌道など、宇宙規模での物体の動きの理解に不可欠である。
例えば、地球が太陽の周りを回っているのも、太陽の引力が地球に求心力として働き、地球が太陽に引きつけられる一方で、地球の運動による遠心力がこの引力と均衡を保つからである。このバランスにより、地球は安定した軌道を維持している。この求心力の考え方は、人工衛星の打ち上げや軌道維持の原理にも応用されている。
この名言は、私たちに力のバランスの重要性を示唆している。日常の生活においても、異なる力や意図が相互に影響し合いながらバランスを保っていることがある。このようなバランスが、安定と調和をもたらす一方で、どちらかの力が強すぎたり弱すぎたりすると、システム全体が不安定になる可能性がある。
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