「海しか見えないときに陸地は存在しないと考える者は、悪い探検者である」
- 1561年1月22日~1626年4月9日
- イングランド出身
- 哲学者、神学者、法学者、政治家、貴族
- 近代科学の基礎を築く「帰納法」を提唱し、またイギリス経験主義の祖として後世に影響を与えた
英文
“They are ill discoverers that think there is no land, when they can see nothing but sea.”
日本語訳
「海しか見えないときに陸地は存在しないと考える者は、悪い探検者である」
解説
フランシス・ベーコンのこの言葉は、見えるものだけを基に結論を出すことの危険性を示している。彼は、今は見えていない可能性や未知の領域を探ることが探検者の役割であり、目の前に証拠がなくても存在を信じることが重要であると考えた。未知の領域において、目に見えるものだけに頼るのは限界があり、そこで思考を止めてしまう人は真の発見者とは言えない。ベーコンは、真の探求心には、未知の可能性を信じ、見えていないものを探し続ける勇気と想像力が不可欠だと示している。
この言葉は、私たちが新しい発見や革新を求める際の姿勢に対する教訓としても受け取れる。未知の分野に挑戦するには、今は確かな証拠や結果がなくても、その先に価値あるものがあるかもしれないという信念が必要である。たとえば、科学研究や技術開発において、確固たる証拠がまだ見えていない段階でも、それが不可能だと決めつけずに探究を続けることが新たな発見につながる。探求の精神は、見えるものだけでなく、見えないものの可能性を追い求めることから生まれる。
現代においても、この言葉は視野を広げ、物事の可能性を信じ続ける大切さを教えてくれる。何かがすぐに見えないからといって存在しないと断定せず、目に見えない価値や未発見の真実を求め続けることが、学問や創造の真の進歩をもたらす。ベーコンの言葉は、未知を探求し、見えない可能性を信じることが、真の発見者や革新者の姿勢であるという教訓を伝えている。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?